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2007年8月

2007年8月27日 (月)

Velib' 試乗篇

 シネマテークの帰り、まだ多少明るく天気も好かったので、以前から気になっていた市営貸し自転車 Velib' のポイントを探し、乗って帰ることにした。

 29 ユーロ(で 1 回 30 分以内なら無料)という年間契約がたいそう魅力的なのだが、問題は自転車が必要なときにつねに利用可能かという点である。様子を伺うかぎり、平日の住宅街の自転車は多くが出払っているようだが(逆に繁華街や中心地では溢れている)、ポイントも自転車自体も倍増されるそうなので、そのうち本格的に利用することになるかもしれない。
 リヨン駅付近から家まで 10 数分だから、地下鉄などよりずっと早い。パリで自転車 30 分というと、実は結構な距離を行くことができるし、1 回 30 分以内の乗り継ぎなら 24 時間何度でも 1 ユーロという料金も好ましい。メトロ・バスの定期をもたぬわたくしのような人間には、地下鉄より安い計算になるからだ。
 自転車自体は、サドルからハンドルまでの距離が微妙に長く感じる。というより、「ママチャリ」のような外見とは違い、マウンテンバイクに乗るときのように、ごく軽くだが前傾姿勢を強いられるということだ。小柄な人は、足が届くかどうかの心配とは別に、前傾姿勢から来る視野の狭さに注意しなければならないだろう。予想されなかった変速機も三段のがついており、走行はきわめて快適である。六歳から乗り続けてきた自転車魂に再び火が点いたようで、腿に疲労を覚えるほど調子に乗って飛ばしてしまった。自転車に乗って初めて気づいたことだが、パリはもしかして北から南に向かってなだらかに傾斜しているだろうか?

 パリから自動車を締め出す、少なくともその数を減らすための代替移動手段のひとつということだが、自動車から Velib' に恒常的に乗り換える人がそう数多くいるとは思われない。一方通行路の多いパリで規則を遵守しながら目的地を目指すというのは、割と面倒でもある。短期的には、旅行者やわたくしのように、そもそも車をもたぬ者がメトロ等の代りに乗るという形で利用されるだろう。
 しかし、ベルトラン・ドゥラノエが主導しているこの政策が間違っているわけではないと思う。バスや自転車専用レーン、あるいは Velib' ポイントを作るために道路幅を削るなどして、いわば間接的に、車が減ってゆく方向に進んでいるはずだからだ。長い目で見て応援したい。

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