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2007年9月24日 (月)

フィジー 対 オーストラリア 12-55(5-22) プール B

 ワラビーズはラーカムとモートロックの欠場にもかかわらず全く危なげのないゲーム運びでプール一位を決めた。バーンズはもちろん、J・ハクスリーも好選手であった。
 フィジーは(そしておそらくサモアやトンガも)同じ南半球とはいえ――「半球」で分けるやり方がつねに有効とは考えないが――オーストラリアなどとは別の時間を生きているようである。動作のひとつひとつが「ノッソリ」しているといえばいいか、ラインアウトにも歩いて参加するし、身体が少しでも痛めば、ところ構わず座り込んでメディカル・スタッフを要求する。ラインアウトのスローワーが時間の浪費で再三反則を宣告されるのさえ、フィジー的にはどこが問題なのかわからないとでもいうような(もちろんテストマッチとしては非常に痛い反則だったが)。
 プレーのひとつひとつも、とにかくドカーンとぶち当たったり、さして意味もなさそうな大技を繰り出すのが美徳とされているようだし、団体スポーツであるにもかかわらず、一対一の戦いという側面がしばしば顔をのぞかせる。名曲 Lazybones(堀内敬三の素晴らしい訳詩も)を思わず歌い出したくなるようなチームである。

 それはしかし全く問題ではない。というより、そうでなくてはジャージの椰子の木エンブレムが泣く。だが憎らしいほど安定したワラビーズの効率的なプレーぶりを見ていると、タックルくらいは世界標準のやり方を導入してもよいのではないかと思われてくる。スタッツの数字はともかくとして、(散発的なビッグ・タックルは除けば)詰めずに待って手だけでタックルというのではこのレベルにあまり通用しないことはすでに明らかではないか。ここくらいディシプリンを課しても「フィジーらしさ」(そういうものがあるとして)は失われはしまい。相手の突進のすべてにゲインを許していては疲労が溜まって肝腎の攻撃もままならなくなるし、プレッシャーを受ければフィジー人だって慌ててボールが手につかなくなるのだから。
 大きなお世話だろうが、あの体格がありながら……と歯がゆく感じた点を記して見ました。

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