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2007年9月16日 (日)

ウェールズ 対 オーストラリア 20-32(3-25) プール B

 とても楽しみにしていたのだが、結果としてウェールズが本調子でない、あるいは本質的に弱いということがよくわかったマッチ。「強い弱い」よりも見ていて面白いかどうかの方がわたくしにとっては重要ではあるけれども、ゲーム運びの不器用さにはやはり苛々させられる。対フィジー戦のジャパンがそうだったようにウェールズもまた、ラーカムの不在、ワラビーズへのシンビン適用2回、さらにホーム・チームならではの有利なジャッジという好条件を味方につけることができなかった。
 もちろん、前半途中で主将ガレス・トマスが負傷退場するという不運はあった。ワラビーズがモートロックを失うより、レッドドラゴンズがトマスを失う方がダメージとしてははるかに大きい(2003 年大会からトマスが FB に入ってラインが安定したことがウェールズの復活の大きな要因だとわたくしは考えている)。だが、簡単なムーヴであれほどラインブレークを許していたのでは、先が思いやられる。プレースキックの不調とともに今日の敗因であろう。記憶で書くので不確かだが FW 第三列はタックルはよくやったと思う。それでもワラビーズ・クラスのライン攻撃をすべて止めるのは困難だろうから、ミスマッチが最小限になるようにバックスが頑張らないといけない。今日はディフェンスラインもあまり上がっていなかった。北半球のチームは根本的なスピードでは当然トライ・ネーションズには勝てっこないわけだが、オールブラックスとは違って、ワラビーズ FW は全員がパスプレーに秀でているわけではないのだから、対応は可能と思う。
 攻撃についていえば、SH ピールが不調に見える。ボールの捌きや判断が少しずつ遅れており、その分 SO 以下にプレッシャーがかかるようになっているのではないか(今日のワラビーズのライン・ディフェンスは上がりがかなり早かった)。また特に FW の集散が悪かった。今年のヨーロッパは涼しくて過ごし易かったというのに、もう疲れているのか? あるいは結局これが北半球とスーパー 14 の差なのだろうか。右 WTB シェーン・ウィリアムズは見事。狭いライン際で少なくとも二度相手WTB ツキリを抜いたし(対応できるのは NZ のロコゾコくらいかもしれない)、いつものことだが SH 経験者という器用さが二次・三次攻撃で十分活かされている。逆に左 WTB のマーク・ジョーンズが精彩を欠いたままである。前回大会ではいちおうエース・ウィングとして出場した人だが、今大会では体格を活かしたつなぎも出来ず、簡単にタッチに押し出されてしまう場面が多い。これだったら、J・フックか、今日は控えロックとして登場し、インターセプトと紙一重の素晴らしいパスでトライを演出したマイケル・オーウェンの方がいいかもしれない――と、これはありえない空想にすぎないけれども、より現実的にいうと、現在の右左の使い分け(しかも背番号とは逆になる)をやめて、むしろ M・ジョーンズをショート・サイドに配する方がよいのではないか。
 ワラビーズは BK の好調に加え、FW の集散とディフェンスが素晴らしかった。重要な局面(たとえばウェールズの FL コリン・チャーヴィスが突破を試みたときなど)では必ず二人以上がタックルに入って確実に止めるなど、意識も高かった。プール戦を調整として上手に活用するワラビーズに対し、オールブラックスが大差の連続勝利でプール戦を終えるだろうことを考えると、この両チームの対戦が予想される準決勝は勝敗の行方が全くわからなくなってきた。SO のバーンズも良いプレーヤーだった。他にも、若すぎて選出が見送られたものの有望視されているビールなどもいるわけで、うらやましい限りである。

 パブリックビューイングの会場では、今日はウェールズ・ファンが多かった。英語が少なからず聞こえたので、やはりイギリスから来ているのだろうか。それと、キックオフ時からスクリーン前でずっと待ちぼうけを食っている女性は気の毒だった。関係ないけれど、後半途中まで、ゆうに一時間はスクリーンに背を向けて人を待っていた。今日は EuroSport ではなく TF1 の中継だったが、解説は往年のフランカー、エリック・シャン(懐かしい!)だった。髪をすっきり整えていた以外は全然変わっていなかった。

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