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2008年1月17日 (木)

ウェールズ(とイングランド)2008 年エディション

 シックスネーションズに向けて各代表のメンバーが発表されている。日本代表も気になるけれど、まずはやはりウェールズである。公表されたのは 28 名だから、今大会を通じてのスコッドと見てよいだろう。W 杯直後であり、新監督 ウォーレン・ギャットランド最初のゲームでもあるなど、さまざまな意味で仕切り直しとなるテストマッチ・シリーズである。

 ゲームに臨んでのウェールズの現実的な問題は FW だろうが、こちらは引退を表明していたマーティン・ウィリアムズがギャットランドの説得を容れて復帰し、また負傷により W 杯不参加のライアン・ジョーンズも主将として待望の復帰を果たすなど、少なくとも陣容においては昨年とそれほど変わりがないように見える(良きにつけ悪しきにつけ、つまりルース FW の戦力はだいたい同じだとしても、タイト 5 の弱さもそのまま変わらずということだ)。個人的な不満はマイケル・オーウェンが選考から漏れたことである。彼はサラセンズへの移籍が決まっているが、来期以降の活躍に期待したい。

 他方、バックスでは何よりガレス・トマスの穴をいかにして埋めるかという問題があるだろう。シェーン・ウィリアムズが健在なのは心強いけれど、ゲームの流れを読み、相手の陣形を把握して、(攻撃時には)プレーの方向性を決めるという仕事は、今回のスコッドの 14 番・ 15 番候補にはまだ難しいだろうと思う。まあ、ギャヴィン・ヘンソンが完全にフォームを取り戻しているのなら、13 番トム・シャンクリンとのセンターコンビに、グランドスラム時のような活躍を期待することもできるのだが。
 ハーフバックスは、報じられているかぎりでは、スティーヴン・ジョーンズとドゥウェイン・ピールのスカーレッツ組よりジェームズ・フックとマイク・フィリップスのオスプリーズ組の方が評価が高いようである。

 初戦のイングランド戦が本当に楽しみなのだが、そこには不安も多分に混じっている。イングランドは世代交代がずっと課題となっているチームだが、それが上手く行けばかなり手強くなるのは確実だからである。
 そのイングランドはすでに 32 名のスコッドを公表している。トンガ国籍で NZ のリーグ・ラグビー出身の WTB レスリー・ヴァイニコロ(あだ名はヴォルケーノだそう)の選出が驚きをもって受け止められているが、フルバックを誰にするか、新星ダニー・シプリアニをどのように起用するかなど悩ましい問題があるようだ。若返り方針もあって、ルーシーやファレルは選出が見送られている一方で、ティンドルは復帰しており、センターをどのような組合せにするかも興味がもたれるところである。
 個人的にはウィルキンソンをセンターで見てみたい気もする。「ウィルコ-ティンドル」あるいは「ウィルコ-テイト」のコンビと、レッドドラゴンの「ヘンソン-シャンクリン」の対戦というのはかなり面白そうに思う。それはしかし、テストマッチ・レベルのプレッシャーにシプリアニがどれほど対応できるかという点にかかっており(第三列のプレッシャーが相対的に弱いとイングランドのスタッフが分析しているのはどのチームだろうか)、それが見極められるまでは夢想の域を出るものではない。

 フォワードでは周知のとおり、ダラリオ、コリーは代表を引退したので、実年齢はともかく誰がリーダーとなるのかがゲームを通じて明らかになってくると面白い(主将は変わらずヴィッカリーであるものの、彼にはまずスティーヴンスとのポジション争いがあるといわれている)。

 シックスネーションズは 2 月 2 日(土)開幕する(於トゥイッケナム)。

Wales squad:
Backs: Lee Byrne (Ospreys), Jamie Roberts (Cardiff Blues), Tom James (Cardiff Blues), Mark Jones (Llanelli Scarlets), Shane Williams (Ospreys), Tom Shanklin (Cardiff Blues), Sonny Parker (Ospreys), Gavin Henson (Ospreys), James Hook (Ospreys), Stephen Jones (Llanelli Scarlets), Dwayne Peel (Llanelli Scarlets), Mike Phillips (Ospreys), Gareth Cooper (Gloucester).

Forwards: Gethin Jenkins (Cardiff Blues), Adam Jones (Ospreys), Duncan Jones (Ospreys), Rhys Thomas (Newport Gwent Dragons), Huw Bennett (Ospreys), Matthew Rees (Llanelli Scarlets), Ian Evans (Ospreys), Ian Gough (Ospreys), Alun Wyn Jones (Ospreys), Jonathan Thomas (Ospreys), Martyn Williams (Cardiff Blues), Robin Sowden-Taylor (Cardiff Blues), Gareth Delve (Gloucester), Alix Popham (Llanelli Scarlets), Ryan Jones (Ospreys, capt).  〔『BBC』サイト 1 月 14 日付の記事より。〕

England squad:
Backs: Balshaw (Gloucester), Cipriani (Wasps), Cueto (Sale Sharks), Flood (Newcastle), Gomarsall (Harlequins), Hodgson (Sale Sharks), Noon (Newcastle), Richards (London Irish), Sackey (Wasps), Strettle (Harlequins), Tait (Newcastle), Tindall (Gloucester), Wigglesworth (Sale), Wilkinson (Newcastle), Vainikolo (Gloucester).

Forwards: Borthwick (Bath), Croft (Leicester), Chuter (Leicester), L Deacon (Leicester), Easter (Harlequins), Haskell (Wasps), Kay (Leicester), Mears (Bath), Moody (Leicester), Payne (Wasps), Rees (Wasps), Regan (Bristol), Shaw (Wasps), Sheridan (Sale), Stevens (Bath), Vickery (Wasps, capt), Worsley (Wasps).  〔『BBC』サイト 1 月 9 日付の記事より。〕

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