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2008年10月15日 (水)

雑誌 Attitude Rugby

 たまには雑誌でもと思い立ち、ラグビー雑誌を買ってみる。Attitude Rugby。敢えて訳せば「ラグビーという態度・生き方」とでもなるだろうか。わたくしが入手したのは 30 号だが、Jmhernandez 1998 年の創刊から、体裁(サイズその他)や発行間隔を変えて現在のほぼ月刊という形態に至っており、これは装いを改めた――未詳だがその頃に資本が変わったのかもしれない―― 2005 年から数えての号数である。
 「スポーツと社会の雑誌」と副題に銘打たれているけれど、日本でも馴染みとなっているような宣伝タイアップ「記事」もあり――最終ページのスポンサー一覧からいくつか挙げると、アメリカン・アパレル、アジックス(仏式発音)、キヤノン、コム デ ギャルソン、グッチ、ラコステ、ナイキ、パイオニア、プーマ、ヴィヴィアン・ウェストウッド、Y-3、そしてもちろん(!)セルジュ・ブランコ、あ、でもフランク・メネルはない――、曖昧な記憶のままいうと、Casa Brutus あるいは Esquire と似た感じがする。つまり、エディトリアル・デザインのコンセプト自体は、日本の雑誌類とそう大きく違わないように見える。まあ、気の利いた日本人デザイナーならロゴタイプその他をいじりたくなるかもしれないけれど。
 広告に注目してみると、ホテル、ケーブル TV、シャンパン、自動車数社、それに記事だか広告だかよくわからない「ポルシェ 911 タイプ 997」についてのレポートがある――わたくしなどの読む雑誌ではないということか?と思わぬでもないが、まあ雑誌というやつは夢も売らなければならないだろうし、それは気にしない。だいたい値段が 1 部 4 ユーロなんだから。すでに触れたタイアップ部分――「モード」(モデルはレ・ブルー/ラシング=メトロ 92 の L・ヴァルボン、32 歳)と「ショッピング」――を除いた実質 94 ページのうち広告が 11 ページ、写真は多数(というか、物理的に記事より写真の占める割合が大きい)。

 ただその内容がラグビー一色という点で、やはり日本とは大きく異なっている。たとえば『Number』は写真も含め美しいと思うが、あのような体裁の月刊ラグビー専門誌というのは、日本では今のところ想像できない。三年続いているということが、雑誌というものの経営の上でどのような意義をもつのか、わたくしにはわからないけれども、とりあえずラグビーにそれなりの広告がつくということに彼我の差を見せ付けられた。
 こうした雑誌の存在は、ここのところのフランスにおけるラグビー人気を端的に物語っているわけだが、また記事のバラエティには、ラグビーをめぐる現在的事象の豊富さが反映してもいるだろう。実際、ラグビーに関して報じる(べき)事柄が、ここフランスではとにかく無数にあるという印象を受ける(フランスだけでなく、ベルギーやポルトガル、スイス、カナダにも販路を見出しているらしい)。

 相談役兼記者として『エキップ』紙で名を馳せたクリスチャン・モンテニャック――サイトには彼の言葉として「ラグビーとは生のひとつのスタイル、そしてまたひとつの態度なのだ、云々」が紹介されている――が外部から参画していることもあり、読み応えは確かにそれなりにある。ダカール(セネガル)でのラグビー事情、正確には、「ストリートチルドレン」の「更生」(社会復帰)の一助としてのラグビー・スクールについて書かれたレポートなどを興味深く読んだ。

 Slightly out of focus になってしまった写真は、今月号の表紙を飾るフアン・マルティン・エルナンデス。彼はおそらく肥満体質で、気を抜くと顔がアンパンみたいになるから、この「四分の一」の角度くらいが一番よく見えるね。それはともかく、同僚だったダヴィッド・スクレラの移籍を承けて、ようやく 10 番に定着、いっそうの活躍が期待されている。特集記事は Ch・モンテニャックによる短めのオマージュ「異質さの美」(La beauté de l'étrangeté)――あゝ、これはよくわかる、彼は étranger かつ étrange だ――、そして一問一答形式のインタビューから成っている。

(ラグビー?)
――情熱の対象であり、愛だ。〔後略〕

(10番と15番では?)。
――10番。

 また「現在読んでいる本は?」という質問に対しては、ペロンが主導したクー・デタやその後の軍政の時代に関する歴史書と答えている。

 このエントリーに特に「落ち」は用意していません。記事を読んでのレポートを追い書きすることがあるかもしれないけれど、とりあえずこの辺で。

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