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2008年12月 4日 (木)

モンペリエ 対 トゥーロン(チャレンジカップ)

 フランス 4 でヨーロピアン・チャレンジ・カップ、プール 2 の「モンペリエ対トゥーロン」を観戦する。

 たまたま放映があることに気づいたのだが、この大会までテレビでやっているとは知らなかった、というか、すでに見逃したゲームがあったのだろうか。

 最初に映された、バックスタンドに堂々と輝く「YVES DU MANOIR」の文字。あれ、俺もこないだ行ったところなんだけど、こんなに新しかったっけ?と、一瞬いぶかしんだが、これは 2007 年に落成なったモンペリエのスタッド・イヴ・デュ・マノワールなのだった(旧ラシングの選手の名前)。客の入りが少しさびしかったが、芝はやはり綺麗。フランスはここのところ大半が雨期かと思わせるほど雨が続いていて、このフィールドも当然湿っていたので、いっそう美しく見えたということはあるかもしれない。

 ちなみに Montpellier の実際の発音はモンリエに近い。「プ」は曖昧な音、たとえば e という字母自体の発音がそうだし、je や te の発音と同様(ただし後の二者は母音が脱落することも多い)ということだが、今更直すのは無理に思える。もちろん、こんなことを言い出せば「トゥロン」、「トゥルーズ」など、切りがないし、それに「エマニュエル・レヴィナ」や「マルグリット・デュラ」、あるいは「デヴィッド・バイロン」(誰やねん)、はたまた「スタンリー・カブリック」(!)等々、のちに修正(相対的に原音に近い表記への修正)がなった外国語固有名詞もあるにはあるけれど、馴染み方が違うので、どうも時に委ねるほかなさそうである。

 マッチの方は、双方に負傷などによる欠場者が多数おり、モンペリエでは、ウェドラオゴ、ピカモールという、代表でも今や主力となっているFW 第三列の二人が不在。だがエイトのマムカ・ゴルゴゼ(でいいのかな?)というグルジアのプレーヤーの突進は見ものだった。
 また SO のトラン=デュック、トデスキニがおらず、代わりにゲームメイクを担ったのは、本来 SH のジュリアン・トマ。代表にも選ばれている彼が SO、そして実弟のアドリアン・トマが SH に入ったのだが、これがよかった。普段からこういうラグビーをやっているのかどうかわからないけれど、この日は、FW 戦を少なくし、ボールを展開して外のチャンネルを攻めることにしたようで、確かに FW の力強さだけを見れば、トゥーロンがやや優勢とも思えたので、戦略として正解だったといえるだろう。WTB に段違いの決定力があるわけではないにしても、J・トマの大きく素早いパスによってチームに勢いが与えられていたのは間違いない。キックは別として、これならレ・ブルーの SO も務まりそうに思われた(たとえばエリサルドのような兼任として)。
 
セットプレーからの局面以外でも、ラックはなるだけ作らず、パスを回して抜こうとするプレーが多くあり、見ていて単純に面白く感じられた。今シーズン見た中では、最もスペクタキュラーなゲームのひとつといえる。まあ、トライは一つしか取れなかったが、それはレギュラーのキッカーがおらず、PG を積み重ねることで思い切った攻めを行えるように点差をつけるということが出来なかったから。第三キッカーまでが不在ということで、第四(11 番)・第五(15 番)のキッカーで何とか最小限の PG を成功させて逃げ切った。残り 10 分での逆転(11-10)、残り 4 分での追加点(14-10)を見事に決めた FB は、代表キャップもあるオリヴィエ・サラメア。

 対するトゥロンの方は、大物が軒並み不在だったが、いずれにせよ、(どちらかといえば) FW 主体、パスも短めのものを細かくつないでゆく戦い方のように見えた。両チームとも戦術としてのキックが少なかった。したがってラインアウトの機会がそもそも少なくなったわけだが、双方とも上手く行かず、ラックなどでの反則の多さとともに、得点の少なさの原因として挙げることができる。反則はとりわけトゥーロンの方に多かった。スクラムでつっかけてしまう反則が少なくとも二回、その他ラックでの飛び込み、膝をついたままでのプレーなど多数。レフリーはサンパな人で、仏語・英語でよくコミュニケーションをとっていたけれど(咄嗟に出てくるのは英語――Play on! とかね――だったが)、一番多く聞いたのは「立ってプレーしなさい」(Restez debout)だった。

 全体としては、ボールのよく動く、見ていて面白いゲームだった。

〔追記 12 月 11 日(木) 20 時 40 分から「ロンドン・アイリッシュ 対 ダックス」を同じフランス 4 でやる予定になっている。フランス 4 は確か番組がインターネット上でも見られるようになっている(そういうチャンネル)とか何とかだったことを思い出し、調べてみると、海外領土を含むフランス、アンドラ、モナコに限られる(BBC なんかと同じく géolocaliser されている)模様で、残念である。〕

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