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2017年10月21日 (土)

第48回衆議院議員総選挙

(投開票日の前日に識す。)

 電子式投票が採用されたら楽だし若者の投票率も(たぶん劇的に)上昇するだろうにと、いつも思う。しかしそれでは民主主義選挙の原則である投票の匿名性が保障されなくなってしまう。個人認証はログイン時のみで、投ぜられた一票と投じた者の関連付けは記録に残さぬようなプログラム設定はむろん技術的には可能だろうけれどね。

 小池百合子「劇場」を遠目に眺めるともなく眺めていたのですが、どうということもないよくある無定見な政治家だねこれは、でもまあ東京のことだから関係ないやと冷笑していたら、国政進出の暴挙に出たので、さすがに無関係といって済ますわけにもいかなくなってしまった。
 もっとも、大阪の小選挙区には候補者はいないし、候補が立てられたとしてもわたくしは投票しないだろうし、という次第で、特定の政党の公約ではなく、いくつかの争点について個人的な覚書を記すことにする。

 ちなみにいうと、わたくしは大阪の政治に限定すれば維新の会を支持しており、それ以外の政党を支持する連中は――利害関係者は仕方ないけど――莫迦だとさえ思っている。増税に頼るのではなく、無駄を省いて必要な政策を行なおうとしているところを評価しているわけです。
 ただ、ひとつ違うなと思うのは、省かれるその「無駄」の中に議員数が含まれている点で、私見では国会議員、とりわけ衆議院議員はもっと増やすべきだろう。一人当たりの歳費は確かに多すぎるけれども、数人、数十人分を削ったところで、高が知れている。むしろ議員の総人件費は現状のまま、人数を大幅に増やす(ことで一人頭の給費を減ずる)ことが必要なのではないか。現状のように馬鹿ばかりだと議員なぞ要らんと思わないでもないが、英語で law maker と称される意味での議員が足りていないから官僚主導になってしまうわけで。それに、高い給料によって優秀な人材を確保するという理屈は(事務方を含む公務員全般の場合)とっくに破綻していると思う。

・消費税増税の「凍結」
 消費税というのは、低所得者の「富」を企業(厳密には株主)や高所得者に移転する装置であって、「可及的速やかに」廃止されなくてはならない。「凍結」や「延期」はだから生ぬるいといわざるをえないけれど、とりあえずの措置としては支持する(他に維新や立憲民主、共産も同様の立場)。
 自民党、というより安倍はおそらく官僚との駆け引きを行なっているので、政権が維持されれば延期の可能性はある。
 「軽減税率がんばります」みたいな話に巧妙にすり替えている公明党は学会ともども地球上から消えて無くなればいい。

・基礎所得(俗にいうベーシックインカム)導入
 これが実現されることで、役所仕事(したがって公務員人件費)が減る、さらに最低限の生活が保障されることによって(少なくとも仕事上の)ストレスから解放されるという点では賛成したいところだ、が。
 真っ先に財源が問題にされるけれど、それはどうとでもなるはず。成立するように行政の仕組を作り直せばね。
 働く人間がいなくなるといった心配は杞憂に終わるだろう。最低限の衣食住しか保障されないのだから、多くの人はやはり仕事に就くことが見込まれる。
 問題はその仕事の種類で、具体的にいうと、いわゆる汚れ仕事を引き受ける人がいなくなるかもしれないという点。零にはならないとしても、相当な人員不足に陥るはずで、その穴を誰が埋めるかといえばもちろんそれは、基礎所得への権利を有しない外国人労働者だろう(わたくしの理解では、国籍が要件となる)。
 つまり基礎所得という制度は少なくとも日本のような国では、「帝国」化と通じていることになる。うーん、これだと諸手を挙げて賛成するのは難しいなあ。各種経済団体・業界団体が切望しているらしい大規模かつ公的な移民労働者導入との違いがあまりないように見える、ということは結局のところ、「発展途上国」の犠牲の上に成り立つ「先進国」という帝国主義的図式の内面化でしかないように見えるので。単純作業に従事する外国人労働者の管理ならびに彼らの基本的人権の保障がいずれも上手くいっていない現状に鑑みるとこれは、小ぶりな政府による福祉国家という高邁な理想の裏にある非人道的真実なのかもしれない。

・憲法改正
 安倍の主導するような改革案は論外だが、たとえば沖縄を始めとする米軍基地所在地における人権侵害に異を唱える社民党や共産党が「護憲」をいうのもおかしい。そうした人権蹂躙はそもそも、現在の憲法が国内最高法規ではないがゆゑのことなのだから。本当に――というのはつまり「55年体制」を維持したいがための見せかけでなく――駐日米軍による被害を無くしたいのであれば、「日米安全保障条約」(を含む類似の条約・協定)の上に置かれるよう憲法を改正しなくてはならないはず。自国民の基本的人権を守れぬ憲法など何の役に立つのかという話だ。

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