« 翻訳(論)について | トップページ | 「裁判官が福島第1原発初視察 浸水対策に関心か 東電株主代表訴訟・東京地裁」 »

2021年10月24日 (日)

衆議院選挙

 政治の季節がやってまいりました。どの政党に、どの候補者に票を投ずべきか。「勝ち馬に乗る」(ないし「勝ちそうな馬に乗る」)というのは確かにひとつの有効な処世術ではあって、そのようにしてしかし日本人は二十年余りを――最近は三十年などといわれてもゐるが――失ってきたのでした。もういいだろうよ!とは皆さん思わないようで、おそらく自由民主党と公明党による連立与党が過半を制することになるでしょう。

 前回の国政選挙ではわたくしは、N国党といづれがよいか悩んだすゑにれいわ新選組に投票しました。身体障碍者を国会に送るというのは留保なしに正しいこと、必要なこととですし(八代英太とかゐましたねえ)、またその後の立花氏の迷走(と見える)ぶりからしても間違ってはゐなかったと思います。
 とはいえ今回も同様の選択するかどうかはわからない。何しろわたくしの選挙区で立つ候補者がゐないので。党首の山本太郎はおそらく、大阪維新の会と日本維新の会の區別がついていないのでしょう。例の「都構想住民投票」時にわざわざ大阪に乗り込んで反対意見を表明していましたからね。もちろん両者を一体のものと見做す観点はありえるだろう。しかしながら、一方に投票すれば自動的に他方にも票が投ぜられるという具合になってはゐないわけで、わたくしはここで幾度となく表明してきましたが、日本維新の会は特に支持してはゐないのです。特にいただけないのは、議員数を減らすという提言。それは駄目です。前にも書いたけれど、歳費は半分に減らしても構わぬから定数はもっと増やさないといけません。
 しかしだからといって「立憲なんとか」だの「国民なんとか」だのを支持する気にもなれない。東電社員を叱咤すべく福一に乗り込んだ菅直人や対米政策で逸材ぶりを発揮した鳩山由紀夫を忘れたわけではないけれども、他の連中がなあ。なるほど玉木雄一郎はいいことをいっているのかもしれない。でもこの人は結局のところ元財務省職員だろう。信用できるか? 実際、国民民主党は近畿地方に岸本周平という財務省出身の人間を候補に立てている。退官後の民間人時代に内閣参与として竹 平蔵や小泉純一郎を支えたばかりか、野田佳彦に消費税増税を迫って決断させた中心的人物……。だめだめ。こんな奴がでかい顔をしている政党に投票できるわけがない。

「新しい資本主義」って何ですか。竹 平蔵を擁する「成長戦略会議」を廃したのはよいとして、その新しい方の「実現会議」の成員を見れば何と! さして期待はしてゐなかったもののやはり愕然とする。主要三経済団体の長(うち二人は再任だ)に冨山和彦に翁百合に投資顧問……。澁澤榮一の玄孫という出自はともかく、やってゐることは唯の投資でしょう? と思ったけれど、調べてみると御本人は立派なお考えをおもちのようです。その思想がいくらかでも政策に反映されればよいのだが。それ以外にはもう全く言葉がないよ。というか、岸田は何もわかってないでしょう、何かを変えようと本気で考えているにしても。そしてそんな気はまるでないという可能性も大いにあるしね。

 というようなことをうだうだ考えていて、投票先が決まらない。

 しかしそれにしても、「失われた二十年」が三十年、やがて四十年、五十年にならんとするのに、自民党(と直近十年ほどは公明党も)や中央省庁の諸君は責任を少しも感じていないようで、まるで他人事のように社会の「問題」を論じている。いやいやいや。まさしく貴殿らで御座らう。惨憺たるこの有様を御覧じろ。本当に本当に莫迦ぢやないのか。もちろん有権者も免責されはしない。主権者として代議士を選ぶわけだから。ただ、具体的な政策の失敗まで責任は負えないし、少なくともわたくしは自民にも公明にも票を投じたことは一度もないので文句をいう資格はあると思う(免責を要求するものではありません)。甘利とかね。「日本にはまだ甘利がある」?「日本はこんなもんじゃない」? 「余り」があるとは要するに、われわれから搾り取る余地がまだあると、そういうことですか?

自民・甘利幹事長「4年前に経済安全保障政策が大事と訴えた。戦略を練って対応してきた。私は日本を率いているという自負がある。私がいなければ日本は立ちゆかない。経済界は全員わかっている。関係官界、優秀な教授陣はわかっている。でも世の中の人がほとんどがわかっていない」(神奈川県綾瀬市での街頭演説で=読売新聞オンライン 10/29付

「日本を率いている」との自負が、日本の多くの分野での沈下に対する責任感につながらないのは何故でしょうか。あ、もしかして、日本社会の沈降速度をいくらかでも減じてきた、俺様がゐなければ日本はもっと駄目になってゐたと、そういうこと?「日本はこんなもんじゃない」、まだまだもっと下に行けるよ!と。いやあ、もういい加減に勘弁して欲しいものです。

 ■

 というわけでわたくしは今回、小選挙区では無所属新人に、比例区ではれいわに投票した。前者はたぶん落選するが(準備期間が短すぎるよ)、後者は近畿で一議席くらゐは行けるんではないかなと期待しつつ。

 

(未了)

 

第49回衆院選 比例得票数全国集計

自民 19,914,883
立憲 11,491,737
維新  8,050,830
公明  7,114,282
共産  4,166,076
国民  2,593,203
れいわ 2,215,648
社民  1,018,588
N党   796,788

|

« 翻訳(論)について | トップページ | 「裁判官が福島第1原発初視察 浸水対策に関心か 東電株主代表訴訟・東京地裁」 »

社会・雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 翻訳(論)について | トップページ | 「裁判官が福島第1原発初視察 浸水対策に関心か 東電株主代表訴訟・東京地裁」 »